【陸上】やり投げ女王・北口榛花が逆転優勝!最終6投目で笑顔の63メートル45 パリ五輪で金へ弾み!

[ 2024年5月19日 16:20 ]

陸上 セイコー・ゴールデングランプリ ( 2024年5月19日    東京・国立競技場 )

<セイコーゴールデングランプリ2024>女子やり投げ、優勝者が観客席にプレゼントを撃ち混む銃型の器具の音で驚き、恥ずかしそうに笑顔を見せる北口(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 女子やり投げが行われ、昨年の世界選手権を初制覇し、既にパリ五輪代表に決定している北口榛花(26=JAL)が63メートル45をマークし、逆転優勝を決めた。自身の持つ日本記録は67メートル38で、これまでの大会記録は劉詩穎(中国)の67メートル12。

 本番前からリラックスした表情を見せていた北口の1回目の投てきは60メートル20。腕や肩を動かしながら笑顔を見せた。2投目の記録は60メートル19。3投目には58メートル30の記録に首をかしげ苦笑いを浮かべる場面もあった。

 2位でベスト8に進出した北口。4回目はファウルも、気持ちを切り替えて挑んだ5投目に1位のウルタドの記録にあと4センチと迫る62メートル02をマーク。ようやく笑顔がはじけた。

 そして最終6投目。北口の気合の叫び声に押され、やりはグングン飛距離を伸ばし、63メートル45と逆転の投てきを見せた。国立のスタンドから大歓声が巻き起こり、笑顔の北口は両手を振って応えた。

 逆転での優勝を決めた北口は「もうちょっと…まだ余力が残っている中で勝てたことは良かった。(パリでは)この記録だとメダルに届かない。この2カ月準備して、メダルを獲って帰れるようにしたい」とさらなる進化と、本番でのメダル獲得を誓った。

 今大会には昨年の世界選手権で銀のルイス・ウルタド(コロンビア)、銅のマッケンジー・リトル(オーストラリア)が出場。世界トップクラスの3人がそろった中で、日本の北口が強さを示した。

 今季は4月のダイヤモンドリーグ、5月の水戸招待と2連勝。いずれも得意の最終6投目で記録を伸ばすなど、らしさを発揮してきた。だが、現状に全く満足していなかった。

 「今シーズンに入って、まだ満足に体が動く大会がない。勝負もすごく大事だけど、今のコンディションをチェックできる大会にしたい」

 水戸招待を終えてからは「動かしやすい体に近づけるように」と練習を消化。来日したセケラック・コーチにも「コンディショニング重視で(練習を)やらせてほしい」とお願いした。激しく追い込むのではなく、状態を引き上げようと汗を流した。

 「(やり投げは)アジア人で1位になれる種目じゃなかったけど、それを目指している。これからも、アジア人の枠を超えられるように頑張っていきたい」。そう語る26歳が、国立でパリ五輪へと弾みを付けた。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年5月19日のニュース