カズオ・イシグロ氏「浮世の画家」NHKが渡辺謙主演で8Kドラマ化 来年3月放送

[ 2018年9月19日 16:40 ]

俳優の渡辺謙
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 NHKは19日、2017年度のノーベル文学賞を受賞した長崎出身の英国人作家カズオ・イシグロ氏(63)の出世作「浮世の画家」をハイビジョン(8K)でドラマ化すると発表した。主演は渡辺謙(58)。来年3月にBS(8K)、総合テレビで放送。

 終戦から数年過ぎた日本を舞台に、高名な初老の画家の日常を描く。

 ▼カズオ・イシグロ氏 このたび「浮世の画家」がNHKの制作でドラマ化されることとなり、大変喜ばしく思います。渡辺謙さんほど主役にふさわしい役者はいないでしょう。もう何年も前から大好きな役者です。このすばらしい俳優が主役を引き受けてくれたことは思いがけない幸運です。私がこの物語を書いたのはずいぶん前、1980年代半ばになりますが、自分が生まれる直前の時代における日本での生き方を想像して綴ったものです。当時、まだ若かった私は自らに問いかけました。仮に祖父母の時代に生まれ、20世紀前半の目まぐるしく変化する激動の日本で、戦争のトラウマに耐えながら生きたなら、私はどのように感じ、どのような選択をしただろうと。そしてそれと同時に、小津安二郎や成瀬巳喜男といった私が敬愛する1950年代の日本映画のような、穏やかな家族ドラマを描いてみたいという思いもありました。先駆的な8Kフォーマットによる撮影、そして世界的な名優が主演する本作が、今日ではすっかり変わった日本の視聴者を魅了することに大きな期待を寄せています。

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2018年9月19日のニュース